December 2008
December 29, 2008
Lonnie Liston Smith
ここ暫く、ずっと音楽以外のネタばかりを書いてきました
レコードが手元に無かった事と、著しい経済変動の真っ只中にあるドバイに居て、今後の中東への関心が圧倒的に強かった事がそれぞれ原因です
未来を見据えることは非常に大切です
それに異存はありませんが、ここで一旦それらの話を置き、このブログのコンセプト’70〜’80年代の音楽文化に立ち返りたいと思います
まっ、音楽面での温故知新の精神というわけやね・・・
家に帰ってレコード棚を開けた、無作為に1枚引っ張り出した、
出てきた、Lonnie Liston Smith、いやぁこれですか・・・
一度バンドでExpansionsを取り上げたんですよね、結構アップテンポでハードな曲でした
ひょっとするとあまり馴染みがない・・と仰る方も多いかも知れませんが、多分殆どの方はこの人の音楽と認識せず、曲を聞いていると思います
といいますのも、この方のRhodes中心のインストは、アップテンポなものだけでなく、スローまたはフリーテンポで展開されるものまで幅広く、且つ、空間性に富んだ表現が豊かで、TV番組のBGM等に使われることも多いからなのです
なんとNHKなんかも、この方の曲をBGMとして使っていたりします
私の記憶では「海がめの一生」てなタイトルの子供向け教育番組のエンディングに使われた事もあります
海がめの子供が波間に漂うシーンで聞きなれたRhodesが流れてきて、はっとした覚えがあります
アルバムによりブラコン系のダンサブルな面もあるのですが、この方の真骨頂はやはりRhodesによる空間表現です
ドバイに居る頃、Wall・EのDVDが発売になり、すぐ買って見ました
MOのかわいいこと
軽トラみたい
重要な役割も担っていて、スター・ウォーズでいうR2D2でしょうか
Lonnie Liston Smithのアルバム・ジャケットの帽子を見て、MOのキャラクターを思い出してしまいました
んMOっ!
EEEEEVE!
Live!
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Expansions
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Cosmic Funk
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December 28, 2008
Goodbye Dubai -4
雨のちBirdie
かなり前になりますが、Marina Cityに行った時の写真を掲載します
昨年に比較してどのくらい工事が進んだのか、この目で確かめたいと思ったのです
でも街が出来上がってきている・・との感想は持てませんでした
建設が進んでいない
それで少し足を伸ばしてBurj Dubai足元のDubai Mallの様子も見てこようと出かけたのです
アンテナが立つ前のBurj Dubaiです
ドバイは何処も彼処も住宅建設現場だらけです
Burj Dubaiの足元にも、住宅が沢山開発されています
ここの住宅地デザインスキームは、伝統的なアラビックスタイルを取り入れたものとなっています
その箱状意匠が無人であることを更に印象付けるようでもあり、何とも不思議な空間に思えました
モールの一部に入り込みましたが、がらんとした店内に逆にびっくり
ドバイの施設は一部が完成していればオープニングと称して公開してしまいます
ドバイモールも、ショップの多くが未完成でのオープニングとなりました
先日の雨
今年はよく雨が降りました
普通は1月2月に僅かに降るだけですが、今年は1月に場所により1m以上の洪水になる程の降雨があり、この11月から12月にかけても、早くも10回以上の降雨がありました
異常気象です
ドバイは雨に対する防備が殆どありません
道路に側溝が無いのは当たりまえ
どんな豪華なホテルでも、ショッピングモールでも、雨になれば、雨漏りに見舞われます
もうすぐJVのみなさんが壮行ゴルフコンペを開催してくれるのに、開催が不安になるほど強烈な降りでした
12月19日、晴天、良かった
ドバイの隣の首長国に出かけました
ここAl Hamra GCは海に面したウォーター・ハザードの多いコース
内陸側にOBこそありませんが、グリーン手前に入り込んでくる湾状のハザードは、十分な心理的プレッシャーがあります
一度池(海)ぽちゃが出ると、ボールを上げようと思うあまり、トップ気味の打球が連続してしまう・・・辛いね
私はゴルフ初心者です
だからこそ自慢したい
ここ最長の8番ホール、592ヤード・Par5で、バーディーを取りました
思い切り叩いたドライバーに3番アイアンで、グリーン前30ヤードほどに届いたのです
自分でも驚くほど打球が飛びました
しかしその振りが体に残っていたのかピッチングがトップ、3打目はグリーンをオーバーしてしまいましたが、それを運良くチップインしたわけです
パットで沈めてはいませんから、本当のバーディーとは言いがたいですが、私はとても嬉しい
何しろこれが初バーディーでしたから・・・
12月20日帰国
帰りの便は新しくオープンしたターミナル・3からでした
来年1月15日から、またこの地を訪れねばなりませんが、やはり妙に名残惜しく感じました
ドバイに来た頃、この窓から見たBurj Dubaiはまだ少し低かった
帰国当日に同じ窓から、もう一度シャッターを切りました
人の精神的成長と同じくらい、このビルの成長は遅くなったように思います
何度見ても、このビルの存在には妙な痛みを感じます
「2年後のドバイってどんなだろうね」
帰国前日に友人がポツリと言った言葉が、今も繰り返し聞こえて来る気がしています
ドバイに期待したい
これからすぐにも大雨が来るように思います
スコールではなく長雨になるかも知れないと思うのです
でもその後、起死回生のBirdieなんて無いとは、誰も言えないでしょう
少なくとも私たちは、ドバイにエールを送りたいのです
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December 27, 2008
Goodbye Dubai -3
ここはPalm Jumeirahの根の部分にあたる
通称"JBR" - Jumeirah Beach Residence
無数のビル群が立ち並ぶ現在建設中の超高級アパートエリアです
その名の通りこのビル群は海岸に面しており、Meridian Hotelのプライベートビーチに隣接して、Beach Barがあったりします
このバー、ドバイで働く欧米人の溜まり場、社交場になっており、週末ともなれば入場に1時間以上待ちは当たり前の人気スポットになっています
この日は砂のせいであまり星が見えませんでしたが、運がよければ綺麗な星空の下、おしゃべりな連中と他愛無い会話でへんてこりんな時間を過ごすことが出来ます
ビーチに面したプールの周りはバリ風のカフェになっています
カウンターでビールを買って(1本35ディルハムくらい(900円弱))ビーチ側へ向かいました
ビーチに出るとこんな感じ
実際はもう少し明るいのですが、かなり混んでいて、足元の明かり程度しかない砂浜にビーチ・チェアーが置いてあり、話好きの連中がそこに腰掛けてぐだぐだしている・・そんな空間が広がっています
隣のMeridian Hotelには、ここから入ることは出来ません
酔っ払いがホテルに入らないようセキュリティーが何人か居て管理しています
というのもこのバーにはハウス系のクラブもあって、時には羽目を外しすぎる連中が出る気配もあるからです
ちなみに海へのエントリーも出来ません
ここらあたりの海も汚染が進んできており、その面からも遊泳は禁止のようです
この日は欧米人に加え、ロシア、南米系の人たちを多数見かけました
彼らがカジュアルながらドレスアップしていたことが印象的でした
入場待ちの際に私たちの前に居た20歳くらいのラティナの黒いランバダドレスがとても綺麗で印象的でした
でも朝になれば、昨晩の喧騒が夢であったかのように
彼らは何処かへと消えてしまいます
このビル群のアパートへと彼らが帰るのであれば、あの連中はとてもファンキーで躍動的で歓迎すべきドバイのパートナーなのかも知れません
でも所詮私達を含め、みんなエトランゼでしかないのです
問題は、これらのアパート群も建設中に資金が尽きて工事の止まったものが多く、完成したアパートメントビルにしても、人は殆ど住んでいない状況にあることなのです
いつか、この日の朝のように、誰もがこの地を離れる日が来てしまうのでしょうか
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December 25, 2008
Goodbye Dubai -2
Palm Jumeirahの先端部分にある、Atlantis The Palm, Dubaiに行って来ました
工事中にトラブルがあり、2ヶ月ほどオープンが遅れたとの事ですが、確かめたいことがあって、タクシーで飛ばしたわけです
先日は20億円をかけ、オープニングセレモニーが執り行なわれました
数多くの花火が上げられ、Kylie Minogueのオープニングコンサートがありました
流石にその日のチケットは売り切れ、後日での探検となったわけです
Palm Jumeirah先端にはモノレールを除き、直結した交通手段がありません
一旦海底トンネルを抜け、Atlantisに向かいます
外海側から見たAtlantisです
建物全体がピンクというか、彩度のある明るい海老茶が基調になっています
外壁にマチエールはなく、その色の発色が強すぎる感があります
窓枠やガラリが緑青風塗装ですが、緑青色の明度も高く、外壁色との補色関係もあり、ちょっと落ち着かない感じの色調でした
正直な感想として、これでは高級ホテル仕様ではなく、
テーマパーク仕様です
これはモール側の入り口
コロニアルな雰囲気があって、形の上では成功していると思いました
しかしながら前述のカラースキームはやはり頂けない感があります
ここからショッピングモール、レストランモールへと続きます
まだ完成していませんが、この写真の左手に、モノレールの駅があります
モールを抜け、ホテルへと近付くと、巨大な水槽が現れます
ここドバイでは水族館がブーム?なのでしょうか、Burj Al Arabには海中バーがあり、Dubai Mallにも大きな水族館が付設されています
ここアトランティスにはジンベイザメも居て、海遊館の雰囲気そのものなのですが、一つ違うのは、失われた大陸、アトランティスの遺構が水槽内に設えてあることです
ここがホテルのロビーです
この部分が火事になり、オープンが遅れたと聞いています
私が確かめたかったのは、全体の雰囲気もさることながら、この空間の仕上げでした
想像した通り、使われている素材はFRP樹脂や発砲セメント系の材が多く、トラバーチンなどの風合いのある素材は見られませんでした
これらは石粉混合のFRPで作られているようです
天井の造作も樹脂成型部材が多く、全般的にデザインの重さが感じられません
テーマパーク仕様と揶揄してしまいましたが、それが正直な感想なのです
この写真はフロントロビーに付設しているバーから写したものです
なんと残念なことに、モノレールの橋脚が景色を切り裂いてしまっています
Burj Al Arabが、半分しか見えません
開発計画のストーリー性が壊れてしまう原因には、当然多角的視点による建築計画が成されなかったことが最大要因として挙げられると思います
しかしここに来て感じた要因とは、予算がついに底を突いたという経済背景だったのです
先ほど紹介した海底トンネルを増強すれば、他の地でも行われているように、モノレールも地下を通せたと思います
このような大規模リゾート開発に於いて、こんな景観デザインはありえません
残念でなりませんでした
私が確かめたかったことは、想像通りでした
やりきれない気がして、暫くソファーでビールを飲みながら、ふんぞり返っていたのです
そのバーの高天井には、楕円形の間接光が設えてありました
間接光の開口面には、リングをあしらった様なガラリ意匠が吊られているように見えました
(実際、ここの王様はリング状のデザインが好きなんです)
ところがそのガラリ意匠、何かちょっと変な感じがするんです
私は視力が弱いので、めがねを拭き直し、よく眺めてみると、それは天井に直にペイントされたガラリだったのです
御丁寧に影を付けて、少し立体的に見えるようにしてあるのが、とても悲しかった
多分、原設計ではブロンズか何かのガラリ意匠があったのだと思います
しかし、噂に聞く強烈な減額の影響で、実材を使った意匠が無くなり、代わって、所謂テーマパーク的設えが生まれたのだと思います
今年7月の原油価格は1バレルあたりUSD147を上回りました
それが今は、最悪の32ドルを経て40ドル前後を推移しています
産業というものが無いドバイにおいて、この変動はすなわち彼らの資産が1/4になったことを意味するものです
投資マネーの流出が止められない
原油価格低下によりドバイ資金が底を突いて来ている
ここで力尽きたか・・・
私の正直なAtlantis感想は、この言葉に集約されます
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December 08, 2008
Goodbye Dubai -1
Four Seasons Golf Club
ドバイの仕事は続くものの、駐在はあと僅かとなり、先日、ドライビング・レンジで何となく物憂い休日を一人で過ごしながら、ここ暫くのドバイの様子を振り返っていました
日本で報じられているより、ここで肌で感じる破綻には速度があります
重たい悲しさが伴っています
この国を躍らせた英国が嫌いにもなりました
最初にここに来た昨年6月頃に比較しJumeirah Beach Residence周辺の工事が驚くほど進んでいないのも事実です
当時から破綻の足音は聞こえていたものの、サブプライムローン問題に端を発する投資停滞がそれに急激な拍車をかける最悪のストーリーに結びつくとは・・・
この3ヶ月間の著しい変化は朝刊紙面にも表れて来ていました
Palm Island開発大手のNakheelが5000人(後に500に修正)にも及ぶレイオフを報じ、Dubai市負債が8兆円を超える報道が目を奪いました
自国不利益は報じない傾向の強いUAEでの出来事です
Citibankが市を支援するとの文字が紙面で軽々しく踊り、反して労働者解雇の記事が徐々にその比重を増した実感があります
実際に工事の止まっている現場が幾つもあり、無人のレジデンスビル群には戦慄を覚えざるを得ないのです
この街に来る前から、この街のほんの少し先の未来にも、恐れを感じていたのは事実です
しかしここに来てからは、この街を大事に思うようになりました
日本人を快く思わない人も多い所ですが、それでもこの街を大切に感じていたのです
それはこの街造りに少しでも関与した者のドグマなのかも知れません
しかしながら、この地の友人や共に過ごした人達を想うと、そのドグマでさえ、子供のいだく無垢な思慕へと姿を変えてしまうものだと感じるのです
ここ暫くの間で最上階アンテナが取り付けられ、Burj Dubaiは僅かに高さを増しました
バベルの塔とも思えるこのタワーが、とてつもなくアイロニックなものに見えるのは、私だけではないでしょう
渦中のドバイは何に向かって手を伸ばして来たのか・・・
Bur Dubai周辺からはその高さがあまり実感できないビルですが、遠く離れたクリーク奥にあるFour Seasons GCからは、その高さをはっきり見て取れることが、更なる皮肉に思えてなりません
クラブハウスのテラスからBurj Dubaiを眺めていました
うっすらとした砂塵の向こうに佇む姿が、ガラスで負った深い傷のように痛々しく網膜に刻まれたような感覚に今苛まれています
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