August 2011

August 01, 2011

Jonathan Butler

"Jonathan Butler"  1987


Jonathan Butlerここしばらくの日本のポップシーンを見て、ブラコンにインスパイアされたものの多さに驚いている
大衆テイストも和声やグルーヴを嗅ぎ分け、それに魅されるまでに成長したんだと感じるようになった

Jonathan Butlerの2ndは堂々の2枚組アルバム、しかしながら、美しく力強かったブラコンの興隆期を過ぎて
のリリースだった
双方サウス・ポーのギタリストでもあることから、ベビーフェイスとのオーヴァー・ラップがあったが、音楽性の高さに違いがあったのは万人の知るところだろう

この頃のブラコンに共通するのは、なんと言うか中産階級化した感のあるまったりした曲作りである
ルーファスの頃のシャカ・カーンのような、たたみかける力強さは既に姿を消している
これはある程度成熟してしまった音楽産業の好ましくない側面影響だったのかも知れない

このアルバムは甘めのバラードやオヴェーション・ガットのフィーチャー曲の他に、少しタイトめのダンサブル・ナンバーまでが収録された意欲作だったとは思っている
しかしLiesのスマッシュヒットがあったものの、全体としては、正直ぱっとしなかったというのが私の感想だ


今、レコード棚を見ていてこのアルバムに目が止まったのだけれど、同時に何年か前にデビューした日本のミュージシャンで比較的小柄で鼻声の男の子が居た事を思い出した
その子をテレビで見て、同じようなヘアカットのせいか、なんとなくJonathan Butlerに似てるなと思ったものだ

でも歌を聴いて強く感じるのは、欧米のミュージシャンに比べて、彼だけではなく日本のミュージシャンの歌には、何れも芯が無い事だ
デビュー時からなんでそんなにまったり感を志向してられるのかと思うくらい骨が無い
どんなにメロウな歌いまわしでも、ブラコン・ミュージシャンの歌いにはどっしりとした芯があり、決してのりが走らず、それが潤沢で揺るぎの無い高速感を生んでいる
日本人は、いくらそれを模しても、どうしても表面的に流れ易く、すぐに自分に酔ってしまうという情け無さまでが伴う

クリエーターとしての視線が低いせいなのか、
創作にバックグラウンドが無いせいか、
バトルがなさ過ぎるのか、
もっと沢山の良いものに触れ、競う必要を感じる

期せずして冒頭に「日本のポップシーンを見て」と書いたが、まだ「聴く」には至らないものが多いと感じる
このアルバムの出来レヴェルでさえも、まだまだJ-Popにとって近づくことは難しいと思われるのだ




Jonathan Butler
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