September 19, 2005
巨星逝く Luther Vandross
"Never Too Much" 1981
故Luther Vandross氏に関して私はソロとしてのデビュー盤"Never Too Much"1981からの活動しか存知ませんでした。
実際には76年からグループ活動(Luther)として2枚、Changeに参加での1枚のアルバムをリリースし、当時その実力は既に広く認められていたということです。
確かに、デビュー盤タイトル曲
"Never Too Much"を聴くと、タメといい歌いまわしといい、既に夜の帝王の風格が感じられる内容でした。デビュー盤リリースから"For Ever, For Always For Love"1982,"Busy body"1983へとアルバムリリースが続き、私はそれらを毎年手にしてゆくことになるのですが、この頃の同氏の音楽性は82年"You're The Sweetest One"に集約されるように思っています。
同氏はMarcus Millerの堅実タイトなベースをこよなく愛し、双方とも互いのアルバムに参加することが多かった(Suddenly/Marcus Miller/1983等)のですが、このアルバムを契機にMarcusは単なるベーシスト参加ではなく、リズムアレンジ等にも参加、音楽的に協調するようになります。"You're The Sweetest One"は、タイトなリズムを更に強烈にするベースと歯切れ良いギターに、ゆったりとストリングスが乗るという構成で、当時のLutherとMarcusのスタイル典型といって良い作品だと思います。
同氏は1991年の「Power Of Love / Love Power」でグラミー賞最優秀R&B楽曲を受賞。頂点に立ってからも活動を続け、最終的に4度のグラミー賞に輝きますが、残念なことに2003年4月、脳卒中に倒れ、その後、快方に向かっているとの報道もあったのですが、全快することなく、2005年7月1日、54歳の若さで逝去されました。
7月8日、ニューヨークのリバーサイド教会で葬儀が行なわれましたが、御家族や友人、ファン、多くのアーティストが参列、長年の友パティ・ラベルが故人のお母様の詩を朗読、スティーヴィー・ワンダーとアレサ・フランクリンが賛美歌を歌い、参加者全員で"Power of Love/Love Power"を斉唱したとのことです。
葬儀前に故人を乗せた車が思い出のハーレム"アポロ・シアター"を訪れたということを聞いて目頭が熱くなりました。
トリビュート・アルバム『So Amazing: An All-Star Tribute to Luther Vandross』では、Jimmy Jam&Terry Lewisのプロデュースのもと、豪華な参加アーティストが敬意を込めて同氏のヒット曲をカバーしています。
名曲の褪せることはありません。
ご冥福をお祈りします。
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