October 01, 2005
Daryl Hall & John Oates
"Voices" 1980 〜
この方たち、大好き。
ブラックミュージックに強い影響を受けたと自身も語っていますが、驚く点は彼らの消化吸収力。自分たちをインスパイアしたブラックミュージックを自身の音楽に取り込み、全く新しいスタイルに創り上げていったところに尊敬の念を覚えます。
また、ミュージシャンとしての基礎力にも敬服するものがあります。
彼らはあれほど高い完成度のアルバムをリリースしておきながら、それ以上の分厚いコンサートを披露してくれる。これぞプロ。アーティストだと思う。大阪公演感激だったもんな・・・。
わたくしの所蔵の中でブラコンでないものは僅少。彼らはその中での横綱級です。わたくしが彼らを愛聴する理由は、
■和声が美しく広がりがある
■和声に対しメロディーの織成すテンションが秀でている
■なにより曲、歌いに個性がある
■アレンジが小粋である
■リズムがどっしり座っている
からであり、これはブラコンを敬愛する観点と全く同じ。音楽ですからそうなんですけど・・・。でも彼らも多分そんな気持ちでブラコンを愛しているのだと思う。
だから、ブルー・アイド・ソウルという呼び方をあまりしたくないんです。
80年前半の愛する曲シリーズは、まず"How Does It Feel","Hard to Be in Love with You","Kiss on My List"です。これらの曲は和声、グルーヴの点で単なるロックとは言い難いでしょ。
"How Does It Feel"の出だしコード進行、その発想には驚きますね。基本は2度下からルートへの展開ですが、この緊張感ある和声選択には才能を認めざるを得ません。"Voices"からの曲は何れもHall & Oatesサウンドの芽生えがはっきり姿となって来ています。特に"Kiss on My List"は後世に残る名曲。
後は、"Private Eyes","I Can't Go For That (No Can Do)","One on One","Guessing Games"等に惹かれます。
"Private Eyes"はポップで楽しいですが"I Can't Go For That (No Can Do)"はとても個性的な展開で、いったいどんなところからこの曲のきっかけを掴んだのか、知りたくなるような作品です。他で聴いたことのない色彩感が彼らの素晴らしいところ。発想は大胆で個性的、且つセンスがとても細やかである。これは大物の証。
"One on One"は語りかけるようなメロディーが素晴らしい。この曲に関しては大阪公演でDaryl Hall自身が少しコメントを入れて曲紹介していました。当然プライベートなことはぼかしているのでしょうが(笑)彼もこの曲には想い入れが強いのだと思いました。
"Guessing Games"は和声が綺麗。和音のなだれ込ませ方に彼らの音楽性の豊かさがうかがえます。重量感はありませんがポップ感覚が楽しくて好きな曲です。
他にヒットした曲もありますが、和声、メロディー、ノリともにこれらには及ばない感じがします。
共通テーマ「ブラックコンテンポラリー’70’80」からは遠くなるので、掲載区分を考えますが、”ブラコン大好き”のほうで、今後派生的にご紹介したいと思うアーバンコンテンポラリーは、
Boz Scaggs,Ned Doheny,Robert Byrne
Isabelle Antena,Basia,Matt Bianco
Peter Allen,Bobby Caldwell,Fifth Avenue Band,Ben Sidran
Blow Monkeys,UK Players,Fashionなどなど。




















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