December 25, 2008

Goodbye Dubai -2

Atlantis The Palm, Dubai


PJ Atrantis 1














Palm Jumeirahの先端部分にある、Atlantis The Palm, Dubaiに行って来ました
工事中にトラブルがあり、2ヶ月ほどオープンが遅れたとの事ですが、確かめたいことがあって、タクシーで飛ばしたわけです

先日は20億円をかけ、オープニングセレモニーが執り行なわれました
数多くの花火が上げられ、Kylie Minogueのオープニングコンサートがありました
流石にその日のチケットは売り切れ、後日での探検となったわけです

PJ Atrantis 2














Palm Jumeirah先端にはモノレールを除き、直結した交通手段がありません
一旦海底トンネルを抜け、Atlantisに向かいます

PJ Atrantis 3














外海側から見たAtlantisです
建物全体がピンクというか、彩度のある明るい海老茶が基調になっています
外壁にマチエールはなく、その色の発色が強すぎる感があります
窓枠やガラリが緑青風塗装ですが、緑青色の明度も高く、外壁色との補色関係もあり、ちょっと落ち着かない感じの色調でした
正直な感想として、これでは高級ホテル仕様ではなく、
テーマパーク仕様です

PJ Atrantis 4














これはモール側の入り口
コロニアルな雰囲気があって、形の上では成功していると思いました
しかしながら前述のカラースキームはやはり頂けない感があります
ここからショッピングモール、レストランモールへと続きます
まだ完成していませんが、この写真の左手に、モノレールの駅があります

PJ Atrantis 6














モールを抜け、ホテルへと近付くと、巨大な水槽が現れます
ここドバイでは水族館がブーム?なのでしょうか、Burj Al Arabには海中バーがあり、Dubai Mallにも大きな水族館が付設されています
ここアトランティスにはジンベイザメも居て、海遊館の雰囲気そのものなのですが、一つ違うのは、失われた大陸、アトランティスの遺構が水槽内に設えてあることです

PJ Atrantis 7
















PJ Atrantis 8



















ここがホテルのロビーです
この部分が火事になり、オープンが遅れたと聞いています
私が確かめたかったのは、全体の雰囲気もさることながら、この空間の仕上げでした

想像した通り、使われている素材はFRP樹脂や発砲セメント系の材が多く、トラバーチンなどの風合いのある素材は見られませんでした


PJ Atrantis 10



















これらは石粉混合のFRPで作られているようです
天井の造作も樹脂成型部材が多く、全般的にデザインの重さが感じられません
テーマパーク仕様と揶揄してしまいましたが、それが正直な感想なのです


PJ Atrantis 9














この写真はフロントロビーに付設しているバーから写したものです
なんと残念なことに、モノレールの橋脚が景色を切り裂いてしまっています
Burj Al Arabが、半分しか見えません

開発計画のストーリー性が壊れてしまう原因には、当然多角的視点による建築計画が成されなかったことが最大要因として挙げられると思います
しかしここに来て感じた要因とは、予算がついに底を突いたという経済背景だったのです
先ほど紹介した海底トンネルを増強すれば、他の地でも行われているように、モノレールも地下を通せたと思います
このような大規模リゾート開発に於いて、こんな景観デザインはありえません
残念でなりませんでした


私が確かめたかったことは、想像通りでした
やりきれない気がして、暫くソファーでビールを飲みながら、ふんぞり返っていたのです
そのバーの高天井には、楕円形の間接光が設えてありました
間接光の開口面には、リングをあしらった様なガラリ意匠が吊られているように見えました
(実際、ここの王様はリング状のデザインが好きなんです)
ところがそのガラリ意匠、何かちょっと変な感じがするんです
私は視力が弱いので、めがねを拭き直し、よく眺めてみると、それは天井に直にペイントされたガラリだったのです
御丁寧に影を付けて、少し立体的に見えるようにしてあるのが、とても悲しかった
多分、原設計ではブロンズか何かのガラリ意匠があったのだと思います
しかし、噂に聞く強烈な減額の影響で、実材を使った意匠が無くなり、代わって、所謂テーマパーク的設えが生まれたのだと思います



今年7月の原油価格は1バレルあたりUSD147を上回りました
それが今は、最悪の32ドルを経て40ドル前後を推移しています
産業というものが無いドバイにおいて、この変動はすなわち彼らの資産が1/4になったことを意味するものです
投資マネーの流出が止められない
原油価格低下によりドバイ資金が底を突いて来ている
ここで力尽きたか・・・
私の正直なAtlantis感想は、この言葉に集約されます





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proue335uriuri at 17:19│Comments(0)from the Other Decades | Public Culture

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