October 17, 2010

Shine a Light

ミック達はやはり腰の入ったロッカーだった


私はロン・ウッドの音楽姿勢が嫌いだ
フェイセズにいるかベースを弾いていてほしかったと思っている
特にぺなぺなでセンスの無い細いギターは(08か君は!)アルフィーみたいで全くストーンズじゃない
ブライアン以降、音楽的には姿勢が異なったにせよミック・テイラーの時代が一番安心して聴くことができた
キースのギターにはストーンズの源泉があるのだから、ミック・テイラーのギターを恐れることも、彼のクレジット公開を不必要に気にする必要も無かったはずだ

結果としてミック・テイラーが去り、音楽性、タレント性共にストーンズコアメンバーが恐れるに足らないロン・ウッドが参加し、その後はかつての曲に依存する形でのツアーが主となり、音楽的クリエイティブさは影を潜めて行った
AngieのヒットはあったもののGoats Head Soup、その後のIt's Only Rock'n Rollのばらばらさには、実質ストーンズの最後が感じられ、その後のリリースには目を見張るものがなくなっていった
前回の日本公演には行ったけれど、やはり音楽的軽さやステージマナー、かつての名曲をロン・ウッドが懐メロ扱いしている様子に中産階級化した精神を感じてしまったというのが正直な感想だった

でも今更ながら2006年のShine a Lightに、おじさん達の心意気を知ったね
グループとしての新曲展開は無くなって久しいにせよ、ミックもキースもかつてのスピリットをちゃんと持ち続けてる
ビル・ワイマンはこの世を去ってしまったけれど、黙したチャーリーのスネアは力を増していたと言って良いと思った
最後まで崩れず叩いたし・・・

キースのオープンチューニングの腰の強いギターは
やはりストーンズそのもの
リズムが空中分解する寸前をがっつり歩んでいる
ウィスキー片手の酔っ払い、ジャンキーが大通りを闊歩するかの如く
結局、転ばないんだ

ミックの動きは、衰えが無く、若返りすら感じた
カリスマだね、すばらしかった
音楽的にも一番厳しい姿勢を持っている様子が、ビデオにも見られた
ブラウン・シュガーのサックス・ソロでロン・ウッドがセンス無く和声を壊してしまうシーンがある
編集でキースのギターにチャンネルシフトし補正されてはいるが、音のバランスが崩れるのでその処理がかえってよく分かる
ロン・ウッドのだらしなさにミックが舞台でロンの胸元を突くが、ロンはふざけてごまかそうとする
どうなってんだ!和声進行を守れ!といったところだろう
音声は入っていないが、口の動きを見る限りロンは「I'm not sure!」と言っているように見える
音楽に対する姿勢の違いが表れた、ミックが正論だ
しかしその後、ロンが図々しくも小突き返して来るのだが、ミックはそれをはね返す
「ストーンズの成果に胡坐をかくんじゃない!」
「ロックをやってるオレが好き・・では話にならないからな」
ちゃらついていてはロッカーではない・・てなところだろう

ストーンズはテクとは無縁のバンドだ
特にキースとロン・ウッドは双方とも上手なギタリストではないことは誰もが分かっている
ただ一つ大きな違いは、音楽があるか否かだ
キースのギターには何かが宿っている



まあ子供っぽくても何でも、ロッカーはいいなと思う
R&Bと違って、ついてくる女の子も綺麗だし・・・

彼らを支えたバックミュージシャンの実力にも感謝
ギミー・シェルターでのメリー・クレイトンを聴きたいところだが、力強いリサ・フィッシャーが彼女に代わって好演した
特にビルの代わりに曲を支えたダリル・ジョーンズ(ビル・エヴァンス、ランディー・ブレッカー、ロベン・フォード達と来日)の寡黙ながら力強いベースは高く評価できる
チャーリーと彼があってこそ、キースが活きる

バディー・ガイの参加では彼らの憧れ原点が聴ける
クリスティーナ・アギレラの登場は、
言ってみれば、役所広司が黒木メイサとCM競演するのと同じ
役得だねぇ

結論、Ladies & Gentlemenよりも、ストーンズらしい
いいね


単に長く続けることがいい事だとは決して思わない
結局、ムショ入りも肥やしにして、おまけとしてSirにもなった
要はどう続けるかが問題なんだと、ミックの声が聞こえるようだ






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中学生の私にはこれがストーンズ印象だった
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proue335uriuri at 23:46│Comments(0)from the Other Decades | Public Culture

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