April 23, 2012

通勤シャンソン

私は人混みが苦手だ
お祭りや日曜の観光地などは是非避けたいたちで、
毎日の通勤もある種の苦行

でも最近、ちょっとした麻酔薬を見つけた
iPodで聴くシャンソンだ

以前の記事に
Mireille Mathieu がある
声的にピアフではなく、かなりソフトな彼女を選んでしまうのだが、
前述記事で取り上げた"La Dernière Valse"を聴いていると
雑然殺伐とした通勤地下鉄の風景にも、何かドラマが見えてくるように感じるのだ
カヴァーではあるが、曲を解釈したスピリットはやはりシャンソンだ

何の変哲もない車内広告にも別の背景が見えて来る
疲れてイライラしている人達の様子にも、それなりの理由が見えてくるようで、
なんとなく心拍数がゆっくり落ち着くのを感じる
これはBlue Velvetでのデビッド・リンチ
の曲使いとは真逆の
正比例の効果だ


かつて美輪明宏さんが、
シャンソンは表面にしゃれたところはあるのだが、
根本はとても泥臭く、力強いものだと表現するのを聞いたことがある
ヨイトマケの唄には、その発言の根源があるようだ
決然とした歌いは、そこから来るのだろう

シャンソンを背景に人を見ていると、
それぞれの人生に触れるように感じるのは、そのせいかも知れない
誰かのためであれ、何かのためであれ、人は身を挺することがある
それにつながる何かをシャンソンが持っているなら、
あの人混みの変貌は必然かも知れない





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